両儀鍼灸院のとがわです。
息苦しさとは
患者さんの「息苦しい」は、実際にはいくつかの状態があります。
- 息が吸いにくい
- 深呼吸したくなる
- 胸が詰まる感じ
- 空気が足りない感じ
- 呼吸が浅い
- 胸が重い
- 喉が締まる感じ
必ずしも酸素不足とは限らず、呼吸を調整する神経・筋肉・感情の影響でも起こります。
① 自律神経と息苦しさ
呼吸は自律神経の影響を強く受けます。
緊張・ストレス
↓
交感神経優位
↓
胸郭・呼吸筋の緊張
↓
呼吸が浅くなる
↓
「息が吸えない感じ」
という流れがあります。
身体は酸素を取り込んでいても、本人は「足りない」と感じることがあります。
② ストレス・不安による呼吸の乱れ
緊張状態では、
- 胸で呼吸する
- 肩が上がる
- 横隔膜が動きにくい
- 呼吸回数が増える
ことがあります。
すると、
浅い呼吸
↓
呼吸感覚が過敏になる
↓
さらに不安
↓
さらに呼吸が乱れる
という循環になることがあります。
特徴:
- 病院の検査では異常がないと言われる
- 人混みで出る
- 夜に気になる
- ストレス時に悪化
など。
③ 首・胸郭の緊張と呼吸
呼吸には多くの筋肉が関わります。
特に:
- 横隔膜
- 肋間筋
- 胸鎖乳突筋
- 斜角筋
- 僧帽筋
の緊張は呼吸感覚に影響します。
首肩こりが強い人では、
首周囲の緊張
↓
呼吸補助筋が働き続ける
↓
疲労・息苦しさ
ということがあります。
④ 睡眠・疲労との関係
睡眠不足では、
- 自律神経回復不足
- 身体の緊張が抜けない
- 呼吸リズムが乱れる
ことがあります。
以前の流れでいうと、
眠れない
↓
自律神経が乱れる
↓
朝疲れる
↓
身体が緊張状態
↓
息苦しさ
という関連もあります。
東洋医学的な見方
① 肝気鬱結(ストレスで胸が詰まる)
特徴:
- 胸が苦しい
- ため息が多い
- 喉が詰まる感じ
- 気分の変化
- 胸脇部の張り
考え方:
肝の疏泄が乱れる
↓
気の巡りが停滞
↓
胸部の気機不利
関連穴:
- 太衝
- 内関
- 郄門
② 心気不足(不安・動悸を伴う)
特徴:
- 息苦しい
- 動悸
- 不安感
- 不眠
- 落ち着かない
考え方:
心の働きが弱り、精神・呼吸調整が乱れる。
関連穴:
- 神門
- 内関
- 郄門
③ 痰湿(胸が重いタイプ)
特徴:
- 胸が重い
- 呼吸が浅い
- 体がだるい
- 胃腸が弱い
- 頭が重い
考え方:
脾の運化低下
↓
水湿・痰が停滞
↓
胸部の気機を妨げる
関連穴:
- 豊隆
- 足三里
- 陰陵泉
④ 肺気虚(呼吸が弱いタイプ)
特徴:
- 声が小さい
- 疲れやすい
- 息切れ
- 風邪をひきやすい
考え方:
肺の宣発・粛降機能の低下。
関連穴:
- 太淵
- 足三里